Research Trail
調査プロセス: LLMの学習・微調整・RAG・エージェントの使い分け
この記事を作るために立てた問い、資料選定、採用しなかった情報、判断基準、更新条件を公開可能な範囲でまとめた記録です。
調査プロセス: LLMの学習・微調整・RAG・エージェントの使い分け
利用環境
- model:
gpt-5.4-mini - skill: research-report
- prompt source: ops/codex/prompts/daily-issue-research.md
調査命令
- issue number:
#34 - issue title:
LLMの学習・微調整・RAG・エージェントの違いを調査する - publishable request summary: 事前学習、ファインチューニング、プロンプト、RAG、ツール利用、エージェントの違いを、何を変える技術か、コスト、データ要件、更新頻度、精度、ガバナンスの観点で整理し、実務導入でどれを選ぶべきかの判断基準を作る。必要に応じてMCPや外部ツール連携との関係にも触れる。
- scope constraints: 最新性が重要な論点は一次情報・公式資料で確認する。主張、根拠、限界、実務含意を分ける。可能なら Mermaid 図解と比較表を入れる。公開可能な調査材料は source-notes に、公開可能な調査経過は research-log にまとめる。
- inferred deliverable:
articles/report/llm-training-finetuning-rag-agents/ja/index.mdxを正本とする日本語レポート、対応する英語レポート、mix-alignment.json、公開 source-notes、公開 research-log の同時整備。
調査方針
このテーマは技術選定の比較が主題なので、個別機能の紹介ではなく、各手法が「何を変えるのか」を先に切り分けた。特に、重みを変える方法、実行時文脈を変える方法、外部操作を増やす方法、複数ステップを回す方法を別レイヤーとして扱う方針にした。
確認した論点
- 事前学習とファインチューニングは、ともにモデルの重みを変えるが、スコープと更新コストが異なる。
- プロンプトは実行時文脈の設計であり、学習方法ではない。
- RAG は検索結果を文脈に差し込む設計で、知識の鮮度を上げやすいが、検索品質に依存する。
- ツール利用は、外部システムを呼び出す能力を追加する。
- エージェントは、計画・実行・検証を繰り返す制御ループである。
- MCP は学習法ではなく、接続の標準化レイヤーである。
主要な参照先
- OpenAI fine-tuning guide
- OpenAI function calling guide
- Anthropic Building effective agents
- Anthropic Effective context engineering for AI agents
- MCP specification
- Retrieval-Augmented Generation paper
- NIST AI RMF
採用を弱めた情報
- 個別ベンダーの宣伝文句は、定義が不安定なため本文の中心から外した。
- 価格の絶対値は改定が早く、モデルや契約形態で変わるため、相対比較に留めた。
- 「RAG だけで正確性が保証される」「エージェントで何でも自動化できる」といった断定は避けた。
残課題
- 実務では、ファインチューニングの効果はデータセットと評価指標に強く依存する。
- RAG は chunk 設計、メタデータ、アクセス制御、検索品質で性能が変わる。
- エージェントの安全性は、権限、サンドボックス、監査、巻き戻しの設計で決まる。